「ブラッシングをすると歯ぐきから血が出る」
「歯ぐきが赤く腫れている」
「最近、口臭が気になる」
「口の中がネバつく」
「なんだか歯がグラグラする」
これらの症状がみられる場合、歯周病の疑いがあります。歯周病は、プラークに潜む歯周病菌が原因となって、歯ぐきに炎症を起こし、歯ぐきや顎の骨などが徐々に破壊される怖い病気です。
統計によると、歯周病の初期症状である歯肉炎には、20代前半の方の約5割がかかっており、35歳で約8割の人が歯周病にかかっている、もしくはその予備軍といわれています。日常からよくある症状のため、多くの人がたいしたことはない、と放置しているのではないでしょうか。
ですが、実は現在、歯を失う60%以上の原因が歯周病といわれています。痛むことなく進行してしまうことから、気づいたときには重症化し歯が抜け落ちてしまうことがあるのです。また、歯周病菌は身体のほかの部分にも影響を及ぼし、糖尿病や肺炎、心臓血管病など全身にかかわる深刻な病気を引き起こすともいわれています。
歯周病は、痛みなどの症状もなく、静かに進行してしまいます。早期発見・早期治療のためにも、少しでも「おかしいな?」と感じたら、すぐに診てもらいましょう。
治療法 | |
歯肉炎 |
歯と歯ぐきの間にたまったプラークや歯石が原因で歯肉が炎症を起こします。歯肉が赤く腫れ、ブラッシングなどの刺激で出血しやすくなりますが、歯周病という自覚がないことがほとんどです。 |
軽度歯周炎 |
歯肉がさらに腫れます。深くなった歯周ポケット内にプラークや歯石がたまり、炎症もさらに進行します。顎の骨が徐々に溶け、歯がグラつき始め、口臭も気になるようになります。 |
中等度歯周炎 |
歯周ポケットがさらに深くなり、炎症も進行していきます。顎の骨がさらに溶け、指で押すと歯がグラグラするような状態です。歯肉がブヨブヨした感じになり、膿が出ます。口臭もひどくなります。 |
重度歯周炎 |
歯肉が真っ赤に腫れ、膿や出血の量が増えて悪臭を放ちます。顎の骨が溶け、歯根が露出し、自覚できるほど歯がグラつきます。最終的には、歯を維持できなくなり抜け落ちてしまいます。 |
歯周病の治療法は、進行度合によって大きく異なります。軽度であれば簡単に済みますが、重度になってくると、患者様の身体的負担も大きく、費用もかかります。歯科医院で早期の正しい処置を受けましょう。
進行具合 | 主な治療法 |
軽度歯周病 | この段階なら、比較的簡単な治療で済み、費用も抑えられます。スケーリングやルートプレーニングという処置を行い、歯肉縁上や歯肉縁下からプラークや歯石を除去します。 |
中等度歯周病 | 外科手術が必要な場合もあり、費用・時間ともにかかります。 |
重度歯周病 | フラップ手術(歯肉を切開しての治療)などの外科的処置が必要になります。また、一度溶けてしまった骨は、自然に再生することは不可能ですので、手術によって歯周組織の再生を誘導する治療が必要になります。 |
当院では、最新の歯周病内科的治療を採り入れています。原因である細菌を特定し、薬を使ってその細菌を除去するというもので、画期的な内科的治療法です。使用する薬は、内科で普通に使用されている一般的な薬ですので、安心してご使用いただけます。